九 ふ ん Slide show
 台北沿岸の山間にある小さな田舎町である。19世紀末に金の採掘が開始され日本統治時代に最盛期を迎えた。1945年日本軍が敗退すると中国本土から蒋介石の率いる国民党政府が上陸し腐敗した政治家が島民を弾圧し支配した。その抗議に1947年2月28日当局が約28,000人の台湾人を虐殺した。1971年には金鉱は閉山され町は寂れ殺りくの歴史も1989年まで黙殺された。1989年に「2.28事件」の真相を映画化した「悲情城市」がヴェネツィア国際映画祭で金賞を受賞し、そのロケ地となったことで台湾で脚光を浴び空前のヒットとなった。続いて日本で2001年に公開されたアニメ映画「千と千尋の神隠し」のモデルになった町として紹介され知名度が一段と高まった。昔は金鉱があった故に平穏な田舎町が略奪の不幸に見舞われたが、今では大勢の若者が大挙して押し寄せ一台観光地になっている。
 市内観光 九ふん。
 山間に入ると「丘陵」に沿ってコンクリート造りの家並みが見える。

「豎崎路」(シューチールー)階段の登り口で「集合写真を撮った」。
 
「豎崎路」は九ふん観光のメインストリートである。
 
 台北などから近いので週末を中心に多くの「若者」で賑わっている。
 日本統治時代の「阿妹茶楼」(あめおちゃ)などの建物も多数残されている。
「阿妹茶酒館 」(アーメイ・ツァージョウグァン)は日本アニメの「千と千尋の神隠し」で湯婆婆の屋敷のモデルとも言われている。

 土産店の壁に映画「悲情城市」のレトロなポスターが貼ってあった。
 映画のシーンを連想させるような「日本統治時代」の面影を残したノスタルジアな街並みとされているが…。

 どう見ても「昔の中国風」にしか見えない…。
 
 階段の脇道にはお茶や魚「ツミレ」などの特産品が所狭しと売られていた。だが九ふんの土産品は少ない。

 階段を登りきると「九ふん小学校」の門があった。
 
 1910年に建てられ「日本建築様式」の小学校で昔懐かしい日本的な造りである。
 
 山頂近くにある「聖明宮」。ここに神格化した軍神・財神の「関羽」が祀られている。
 下方に見える港町の基隆(チーロン)は台湾を代表する国際貿易港で沖縄県の石垣島までフェリーが往復している。
 阿妹茶酒館で「記念撮影」した。
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